電磁波過敏症

論考「実験的経絡論」


第四章・経絡の実体追求


 

1、気が流れる条件とは

本章では、最も難題である経絡の実体や生体エネルギーについての論及 にいよいよ踏み込んでいくことになる。もとより新しい発想を提示して いくには、基本的な確認作業を積み重ねていかなくてはならない。とに かく意気込みとしては、これまでの常識(経絡論に常識が通用するかは 疑問であるが)を覆す覚悟で進みたいものである。

経絡にしろ気のエネルギーにしろ、そこに問題意識を持っていること自 体希有なことであろうと思う。一般論でいえば通常は臨床の場で、いわ ゆる生命場に繋がるような次元で「気」を意識するようなことは極めて 少ないのではないかと考えるわけである。

鍼灸治療にしても物理的刺激療法というスタンスで、現代医学的病名と 神経反射理論を指針に施術治療するのであれば、あらたまって曖昧な気 というレベルで病態を視る必要はないことになる。

ただ一方では、前述したように微弱な生体磁場を使っての判定や治療法 が一部で使われているのは事実であるし、伝統的な四診(望・聞・問・ 切)で治療の方針を立てる場合も少なくない。そういう経緯もあって、 経絡と気を含めた生体エネルギーの存在の有無や、生命現象としての気 血の環流そのものについて考える機会が生じたわけである。

前章では経絡が実体のあるものとして考えた場合に、その機能的構造そ のものがどのように確保されるのかを発生学的に考察してみた。もちろ んこれだけで経絡の存在自体が医科学的に確定できるわけではないが、 手順としてどうしても最初に基本的単純系と複雑系双方の存在を明示し ておく必要があったわけである。

とにかく、生体の経絡系というものを発生時点での生物学的現象に伴う 実体として捕捉できる可能性があるのか、あるいはそうした仮説を設定 することが可能なのかどうかを前もって比較検討していかなくてはなら ないところである。

その過程の中で経絡系の全身流注を再確認し、同時に生物ホログラフィ ックやフラクタル構造の原則を考え併せてみたわけである。それらの根 拠なしには、経穴の全身に展開する分布も経別の設定も意味をなさなく なってくるのである。

しかも、これは次のステップに進む上での情報整理という重要な意味合 いを持っている。まず第一に、そこに思考実験的手法による生物学的な 実体を一つの論理的枠組みとして確保しておくべきと考えたわけである。 それと本論でも後で論及することになる形態波動の基本モデルというも のを、是非ともここで提示しておく必要があったからである。

要するに、これはハードとしての組織的実体と、流動して視覚に捉えら れないソフトウェアとしての情報系エネルギーを順次論じていくという 当方のもくろみの一つというわけである。

いよいよ本章では、そのソフトウェアとしての部分に言及していくこと になる。

さて通常、体内の新陳代謝、物質代謝ということを考えると、これは物 理的にいえば一つの燃焼現象であり、一方的なエントロピーの増大とい うことを意味する。ところが、循環現象ということで気血エネルギーを 捉えようとすると、逆にここにはエントロピーの減少という特別な機構 が働いていることに気付かされる。つまり、これは非常に効率のいいエ ネルギー補給が体内の全細胞で絶え間なく行われていることを意味して いる。

もう一つは、人体を気の容器としてみたとき、そこには気のエネルギー が隙間なく充満しているということであるが、これは気のエネルギーの 中に生体のすべての細胞が浮かんでいる、あるいはすっぽりと浸ってい るということでもある。そして、そのような状態で気のエネルギーが間 断なく環流しているということは、一体どういうことなのかということ である。

気というエネルギー場があって、さらにその場の間を縦横にコントロー ルされながらかき分けて環流する、まったく別のエネルギー「場」が存 在しているという発想にも繋がってくる。

充満している気自体もその環流によって、間断なく補給され続けている わけだから、そのような考えを持ち出すほうが矛盾しているといえるの かもしれないが、経絡環流とは実に不可思議な生命現象ということにな る。

要するに気の海の中を、海流さながらに気の環流ラインがまったく別の 独立したルートとして確保されているということである。これは、生命 場としての体内に生命エネルギーの独自の環流システム機構があるとい うことに他ならない。

つまり、漫然と体内に気のエネルギーが充満しているというのではなく て、常に生命場のエネルギーのすべてが規則性をもって環流運動してい るというわけである。

こうした古典情報をそのまま受け取るにしても、それを受け取る側には 受け取り方というものがあるわけである。たとえそれが概念的なもので あっても、やはりそこにはいろいろと疑問点というものは出てくるわけ である。その疑問点をどう理論的に処理するかが問題である。結局、概 念的レベルの疑問点をいくつも提示してみて、そこから新たな思考実験 のフィールドにそれらを展開してみることが必要になってくる。

現時点では経絡は全く切れ目のない保水性の高い繊維性蛋白質で構成さ れる多層リングであって、しかもそれは導電性の高いものであろうと考 えられる。個々の細胞に連絡するラインとみたとき、それは通常予想さ れる以上に経絡の構成単位は微細であってミクロの構造体といえる。

もう一つ、ここで再度検討しなくてはならないことは血管系と経絡の関 係である。血管そのものがが経絡というわけではなく、血管内を流れる 血液流そのものが実質的経絡本体ではないかという発想展開である。し かしながら、これも従来の検討作業からみても血管系や神経系との直接 の比定は矛盾が多いのも事実である。

血液循環システム以上に、経絡系はその流注や分布の様相に機能的集約 が成され過ぎている。流動するもの自体が、気の概念からいえば物質的 というより、より波動的であり微粒子的でさえある。経絡ライン上の経 穴との関係を取り上げても矛盾点は出てこよう。

西洋医学分野では、いまだに経穴特有の感受性のある組織体の存在確認 のニュースは聞かないし、機能的投影が神経系の介在なしにあるとは認 められてはいないはずである。

しかしながら、第二章冒頭でも触れたように、液体成分としての血液自 体には濃密なレベルでイオン粒子が含まれて流動しているわけであるか ら、ここから発生する起電力は無視できないところである。やはり経絡 論から見れば、この電気的エネルギー自体がどのように流れ生体内で働 くかは実に興味深い部分である。

2、超伝導という考え方

生体内で電流が流れているということになれば、当然生体内には導電性 のある電気的回路が存在しているということになる。逆にそうした電気 的回路が存在しないというのであれば、生理的には電気的制御の利かな いきわめて不安定な電気的暴走(漏電など)の危険性をはらんでいると いうことになる。

しかしながら、生体内で電気エネルギーが発生してそれらが流動してい るなどというのは、生体を電気製品同様にみなしているのに等しい。い や、これが微弱なマイクロボルトの電流であろうと、この電気流動現象 というかたちで、経絡流注にそのまま比定していくことには随分と無理 があるように思えるわけである。

確かに電気の流れといえば、なるほどそこには電子の移動や電位差とい うことが問われてくるはずであるが、果たして経絡システム自体が通常 の電気生理学的現象としての範囲だけですんなりと解明できることであ ろうか。この点も踏まえて考えていかないと結果的には大きな矛盾を抱 えることになる。

やはり電気的という解釈の前に、そこには物理的波動レベルの生理的制 御が働いているとみるべきではないか。電気的ショートも放電現象も、 さらには漏電もない。それでいて電気仕掛けのロボットと同じ様なレベ ルで人体機能を電子や電気でコントロールしているというのは妙な話し である。

物理的波動で生理的に制御された電気的回路が存在していて、その上で 生体電流というものが流れるのであれば、その周囲には電磁場(生体磁 場)が発生するということもいえよう。同時に、ここに量子力学的な波 動エネルギーの場というものを重ねていけば、原子さらに分子の集合体 としての物理的エネルギーの働く場というものも設定できる可能性が出 てくる。

経絡のハードの部分を突き詰めると、そこからはさらにいろいろな問題 が出てくる。

まず最初に、経絡の主体を電導性流動体、イオン電導性流動体、さらに はイオン粒子を含んだ体液循環系そのものとすれば、やはり経絡の周り は電気的エネルギーの吸収を担う実質的組織体がなくてはならないこと になる。そこは前述したようにリング状の組織体が囲んでいるというわ けである。思考実験で構築した繊維性蛋白質を主成分とする経絡単位( 多層リング)がそれである。

ここで、経絡単位が極めて細いものであり、その経絡を環流するものは 電気的なものであると考えると、これはこれで非常に不可解な事態とな ってくる。というのは、通常は電気的回路が細く長くなるほどその電気 抵抗は大きくなるからである。

要するにミクロの細胞単位にまで回路が細くなれば、その導電性は非常 に効率の悪いものになるはずである。いや、むしろそれでも高い導電性 を保っているというのであれば、これは電気的ロスの全くない超伝導の 回路以外は考えられないという意外な展開も急浮上してくる。

現代のハイテク製品である半導体素子にしてもその微細な回路は導電性 の高い金メッキからなっている。それもわずか三・五ミクロンという髪 の毛より微細な電子回路である。スーパーコンピューターやMRIに搭 載されるジョセフソン結合素子のような高性能の素子では、電気抵抗を なくすために超低温の液体ヘリウムが使われ物理的超伝導状態(超伝導 転移)が作られているわけである。

このように、超伝導は通常は絶対温度(マイナス二七三度)に近い超低 温(臨界温度)で発現するわけであるから、それが常温で発現すること は常識では考えられないことである。しかしながら経絡現象というもの を綿密に検討していくと、やはり生体内では実際にこのような超伝導現 象が起こっているのではないかというようにも考えざるを得ない部分が 出てくる。

いやむしろ、生体内でも超伝導現象が発生していると想定しなくては、 経絡現象は発現できないのではないかというように推測できるわけであ る。これが事実であるとすれば、生体内では確実に常温超伝導が発生し ているということになる。

とにもかくにも体内での電荷の移動が効率よく処理され、しかも極めて 安定した状態にあることや生体磁場が発生するという現象を考えると、 これは生体電気エネルギーの特殊な流れ方として補足され得るわけであ る。こうなると、いよいよ経絡をベースにした生体全体のエネルギーの 制御コントロールを解明する第一歩が踏み込めることになるわけである。

しかしながら、ここでも問題になることは気の環流というものが緩慢な 流れであることである。電気的エネルギーの流れが問われるべきところ に、それにふさわしくない極端な流れの遅速性があるというわけである。 当然この遅速性は何故なのかということが疑問になるわけである。この 遅速性の解明についてもあらためて後章で取り上げる必要があるようで ある。

血液循環でいえば、全身には9万キロメートルに及ぶ血管が走っている という。では、ミクロの経絡系の全支流を含めた全長はどのくらいにな るだろうか。六十兆に及ぶ全細胞に至るその長さは血管の比ではあるま い。そこに流れるエネルギーの様相をどのように捉えるかが問題なので ある。

経絡に伴うこうした物理的なエネルギーそのものが常に同じ位置に留ま っているわけではなくて、常時同じ方向性をもって循環移動し続けてい ることも通常の電気的帯電現象とは異なる。電気的エネルギーにしては その様相が複雑である。この当たりから生体波動磁場の発現や、生体エ ネルギーの複雑な収束現象が伴うのではないかとする新たな発想が出て くるわけである。(図12参照)

そこに導電性の高い回路があるのなら当然のことであるが、電気的エネ ルギーが流れれば、それこそ瞬時にして体内全域を周回してしまうこと であろう。それが物理的にコントロールされているということは、生体 内で超伝導に伴う何らかの特殊な物理現象が発現しているのではないか ということになる。

いや、そこまで複雑に考るのであれば別の見方も次々と出てくる。まず、 伝導効率が制御されているというのであれば、それはそれで全く違う環 流システムを検討してもいいわけである。

たとえば゛経絡ラインにはたくさんのコンデンサー様の生体充電システ ムが並んでいて、そこで電気的流れのコントロールが効率よく随所でな されているということも十分考えられる。もしそうだとすると、経絡の 流れを体表面でコントロールするのは経穴という考えも取り込み易くな る。

このように限りなくいろいろな発想が飛び出てくる展開がそこにはある。 どちらにしてもこれ以上論じていくには、ここらでやはり量子物理学の 基本に触れておかなくてはならないようである。

3、量子物理学への展開

中国医学でいう気血の生命エネルギーは、現代物理学でいうところの波 動性と粒子性の両面を兼ね備えている。気のエネルギーは明らかにより 機能的波動性を内在しているし、血は粒子的物質性をより明確にした位 置に置かれている。

それらは究極の物質としての特質をそれぞれ持っているということにな るわけだが、これに真正面から対峙していくには量子力学はもとより、 幅広い量子物理学の考え方が必要ではないかということになる。本論の 展開ではそれらに関連した計算式も紹介したいと考えている。

量子物理学からみると、あらゆる物質はもとより人体もその組織や細胞 さえも分子から構成され、さらには素粒子・原子レベル(ニュートリノ )までというように物質の極微の世界が展開していく。

原子(アトム)は中心部に原子核を持ち、陽子(プロトン)と中性子( ニュートロン)から成っている。そして、その原子核の周囲を電子(エ レクトロン)が特定の軌道をスピンしながら回っているというのが基本 的な原子の構成である。

陽子と原子核を回る電子の間には電磁気が働き、これによって電子の回 転軌道上のスピンやその運動によって固有の磁気波形(電子波)がつく られることになる。(図13参照) 単一で存在する原子のこの磁気波 形は最短の波長と最高の周波数を持つことになるが、いくつかの原子が 集まった分子のレベルになると原子同士の引力による干渉を受けて、電 子自体の回転軌道はそれまでより大きくなる。これが物理学者ド・ブロ イのいう物質波に繋がってくる。

つまり、物質を構成する原子や分子の種類、組合され方でその磁気波形 の様相は変わってくることになり、その構成物質の分子量が多くなるほ どに固有の磁気波形は次第に大きくなるというわけである。

当然、生体においてもこうした固有の磁気波形をみることができるはず であるが、この場合、生体全体の共振波動ということになる。それは、 個々の組織器官や内臓組織にも固有の波動があって、これらが全体とし ての共振波動の場をつくるというわけである。

この考え方はインドの伝承医学であるアーユルヴェーダにも通じる。そ の現代版ともいえるマハリシ・アーユルヴェーダは肉体を量子力学のレ ベルで捉えて治療するというものである。

「人体は、初めに、量子力学的な波動という目に見えない強い振動の形 態をとる。そしてそれが集まって、エネルギーの振動や物質の粒子にな っていく。」(「クォンタム・ヘルス」ディーパック・チョプラ著)と いうわけである。

共振波動といっても、個々の波動が吸収されてしまうということではな くて、一つ一つが組み込まれた集積波動情報という状態になるものと考 えられる。これは、中国医学的脈診で身体全体を診るように、さらには 鍼灸医学にみる六部定位脈診の精緻な弁別診断にも共通する現象である。 しかも、そうした生体全体の集積波動情報を特定のポイントでキャッチ できるということの根本的原理は、中国医学の先駆的独創性と発見とに 根ざしていることでもある。

そしてここではっきり言えることは、そこに量子力学的共時性(シンク ロニシティ)が確実に存在しているということである。それを証明する には場の量子力学を考える必要があるということなのである。

このような複雑な現象自体は、恐らく大宇宙と生命体だけに起こり得る ものと予想されるが、人体では当然そこに複雑系としての経絡系が関与 していることはもはや否定しょうがないように思う。それこそ、波動情 報の連絡系、あるいは個別に集積されるかたちでの伝導路が存在してい ることの反証ということもできるわけである。

しかも、個々の生体情報が全体においてすべて集積され、さらにそれが 再び全体から個別に取り出せるということはまさに生物ホログラフィー の原理に重なる部分である。

しかしながら、こうした現象の鍵を握るであろう原子レベルの電子のス ピンだけではこうした共振性・共時性のすべてを説明できないのではな いのかというのが、当方の当初からの予想であった。

生理現象を単なる電磁気学的電子理論で解釈するにはそうした矛盾点が あることをまず認識しておかなくてはならない。単一の電子理論では物 理的に安定したエネルギー環流を説明していくことはまず不可能である。

確かに電子のスピンによって磁場波形はつくられるが、ここで要求され るような一列に整然と並んだ形での物理的ライン波動は形成されないし できないはずである。経絡を環流する気のエネルギーの統一的様相、つ まりその統御された流れを説明するには、全く別のレベルの物理的エネ ルギー波動が働いているのではないかということを、場の量子力学をも 含めて同時に検討していかなくてはならない。

まずはその解明の手がかりを求めて、第二章に続いてここでも再度生体 磁場の様相に注目したい。

4、生体波動磁場の考え方 

生体磁場の捕捉といっても、ここで対象となるのはあくまでも変動磁場 であって、磁石などの固定された静止磁場自体はその対象ではない。電 流の流れを伴う変動磁場は専用の測定器で簡単に検知される。

生体磁場の変動は静止磁場と変動磁場の両方の性質を持っているようで ある。変動磁場としてみた場合、当然その磁場は振動(波動)している ことになる。

この振動しているといっても、これが量子力学の世界となるとその測定 時のスケールが問題になる。もちろん、ある時刻とある時刻の間での量 子の状態を示すためには波動関数というものが使われる。そこには計算 可能な世界があるということになる。

前述したように生体内にはミクロの磁束量子が存在する。これ自体には N.Sの両極が揃っている。ちょうどこれは微細な磁石が無数に並んだ 状態にあるというところであるが、これらがある状況になると変動磁場 を生じて、外部から捕捉可能な現象が出てくると考えられる。それが経 絡上の特定の経穴ということになるわけだが、そうなると一体、生体が 変動磁場を生じるとは一体どういうことかということになってくるわけ である。

ただし、ここではっきりさせておかなくてはならないことは、この現象 は常時体表面で一様にどこでも観察できるというわけではないというこ とである。経穴と同様に反応のあるポイントとして出現するわけである から、捕捉するには範囲を絞る手法で特定しなくてはならないことにな る。

静止磁場を持つ磁石も磁場を回転させたりして素早く動かしてやれば磁 場変動が物理的に惹起されるわけである。つまり、生体内では磁束量子 が一律に振動しているか波動エネルギーを受けているという予想がここ でも出てくるわけである。実はこれが重要なポイントになる。

これから考えるに、生体のこのような変動磁場の出現というのはある種 の生命活動に伴う生体波動磁場ということが指摘できるはずである。従 来より生体電流についてはよく知られているが、この生体波動磁場につ いては不明な部分が多いのではないだろうか。いや、明確な情報という 形では解明されていないのではないかと思う。

この生体波動磁場が経絡現象に直接関連しているというのが、現段階の 当方の考え方である。どのように関連しているかということで論じてい く上で、まずその発想の経緯についても説明しておく必要があると思う。

当初、経絡の環流という現象を考えた時点で、これはある種のエネルギ ーの収束現象が伴っているのではないかというように考えてみた。

それが気血の流れの原動力として、経絡の最も中心部を流れているので はないかと予想したわけであるが、その概念を具体的に表現してみたの が[図17]である。気の流れが回転運動(波動運動)しながら収束さ れているというように考えてみたわけである。

エネルギーが収束されながらその流れがコントロールされるようなもの ということで考えたとき、まず最初に量子力学の実験でよく耳にするシ ンクロトロンのような巨体な超高速加速器をイメージした。シンクロト ロンはリング状に超電導磁石を並べた構造をしており、真空中で素粒子 (陽子)や電子を加速していくものである。

シンクロトロン自体はその大きさでいけば巨大な実験施設である。ただ、 そのイメージとして取り入れたのは、超電導磁石による強力な収束力そ のものであったわけである。磁力でエネルギーの流れの速度を加速調節 したり収束するという発想は、経絡の構造的部分はもとより、いわゆる 気血の制御された遅速性のある流れにも比定できるのではないかとまず 考えたからである。

とにかく、このシンクロトロンの存在が当方の経絡探求の最初の取っ掛 かりであったわけである。そして、いよいよ生体波動磁場の捕捉を検討 する段階になって、再度磁力によるエネルギーの収束ということを考え 直すところとなったわけである。とにかく、直感的にそこに経絡と関連 づけられる特徴があるというように考えざるを得なかったということに 他ならない。

ここを基点として、量子力学分野で探索を試みていたところ、次にアハ ラノフ/ボーム効果という物理現象に遭遇した。

これは重力場や磁場を物理的に考えるとき出てくるポテンシャル・エネ ルギーという理論を数学的に探求したものである。実はこれを検証実験 するために、日本のハイテク技術が駆使されて画期的なサンプルを作成 することに成功した事実があることを知った。

その経緯と内容は外村彰著「量子力学を見る」(岩波書店刊)に詳述さ れているが、その肝心のサンプルに注目したわけである。(図18参照 )

このサンプルをみて、当方が考える経絡本体の構造がさらにはっきりと イメージされてきたわけである。超伝導体に包まれた切れ目のないルー プ状の構造、その超伝導に伴うマイスナー効果による磁場の収束と磁場 エネルギー密封の様相がいよいよ経絡構造に重なってきたわけである。

そして、この構造体の中心部には何があってどうなっているかというと、 結果的には超伝導体の内面に超伝導によるうず電流が流れて、内部全体 の磁束が量子化されてしまうということがここで始めて分かったのであ る。(同書P八三に詳述)

いわゆる超伝導という構造体によって磁束が量子化されるという現象は、 マイスナー効果によって磁場が内部に閉じ込められてしまって外に漏れ 出ないことによる物理的現象ということになる。そして、これが最も基 本的な原則なのであるが、これを直接生体波動磁場というものと比較検 討するとなるとそこに大きな矛盾が出てくることに気付く。

確かに本論では、経絡は超伝導が直接関与しているという見解に立って いるし、そのように論じてきた。その上で生体波動磁場(一種の磁束線 )が体表面に飛び出してくるといってきたわけである。

ところが、このサンプルとしての構造体は密封構造である。超伝導状態 があって、そこに磁束の収束がある。それによって、超伝導体からは内 部の磁場は漏れ出ないというのであれば、本論でこれまで論じてきた生 体波動磁場は一体何なのだということになってこよう。

結局、ここで生体から波動磁場やその磁束線が出てくる、あるいは外部 に漏れ出てくるということは論理的におかしくなってくるのではないか ということになる。

だが、この疑問が意外にもさらなる前進に繋がったのである。磁束線が 超伝導体から漏れ出てくることについても、実は同書には的確に解説が 成されていたのである。 



第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章
第7章 第8章 第9章 第10章 第11章 第12章

発行日 1998年1月16日


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